上映した映画



第96回アカデミー賞 長編国際映画賞ノルウェー代表
北欧ドキュメンタリー映画祭 最優秀撮影賞受賞
クラクフ映画祭 サムスン映像美優秀賞受賞
ヨーロッパ映画祭 推薦作品選出


四季が織りなす大地の歌を聴いてごらん
人と自然の繋がりを、年老いた父は娘にやさしく語りかける


息を呑むような美しい大自然に囲まれたノルウェー西部の山岳地帯「オルデダーレン」。本作は地球上でも有数の壮大なフィヨルドを誇るこの渓谷に暮らす老夫婦の姿を、その娘でありドキュメンタリー作家のマルグレート・オリン(『もしも建物が話せたら』など)が一年をかけて密着。大地に根を下ろし、シンプルで豊かに生きる両親の姿から、娘は人生の意味や生と死について学んでいくことになる。生きるとは、老いるとは何か――厳しくも美しいノルウェーの四季と共に生きる家族の姿を通して、人生を探求する感動のドキュメンタリーだ。

2023年製作/94分/G/ノルウェー
原題:Fedrelandet
配給:トランスフォーマー


あらすじ



ノルウェーの人里離れた渓谷「オルデダーレン」。厳しくも美しい自然に囲まれた場所に、年老いた父母が生きている。成長し、作家となった娘が二人の姿をカメラに留めようとすると、84歳となった父親はこの国で最も美しい渓谷と呼ばれる場所を案内しながら、彼の人生と最愛の妻、そして何世代も自然と共に生きてきた人々の暮らしについて静かに語りはじめるのだった。




解説


大自然に生きる老夫婦の姿を娘のカメラが映し出す
シンプルで豊かに生きる北欧の人生哲学ドキュメンタリー


ドキュメンタリーでありながらアカデミー賞のノルウェー代表に選出されたほか、2023年北欧ドキュメンタリー映画祭では驚異的な映像が評価され、最優秀撮影賞を受賞するなど多くの映画祭でも称賛を浴びた。 原初の地球の姿を今に留める渓谷では、驚くべき自然の風景が発見できる。崩れ落ちる氷河や切り立った断崖が生み出す奇跡のパノラマ、夜空に降りてくる七色のオーロラや多様な動物達の生き生きとした姿など、大地は季節ごとに姿を変え、ドローンや最新の撮影機材を用いて捉えられた、誰も観たことのない荘厳で圧倒的な映像美と多角的で重厚なサウンドは、息を呑むような壮大な旅へと観客を誘っていく。
また本作は、『人生フルーツ』や『ベニシアさんの四季の庭』『ターシャ・テューダー 静かな水の物語』にも通じる、自然とともに暮らす人々の人生哲学を通してこの地球上で生きることの意味と、地球環境など未来へ向けて考えていかなければならない問題を見つめ直すドキュメンタリー作品でもある。


製作総指揮
ヴィム・ヴェンダース&リヴ・ウルマン


『PERFECT DAYS』のヒットも記憶に新しい巨匠ヴィム・ヴェンダースと、イングマール・ベルイマン監督のミューズとしても知られるノルウェーを代表する大女優リヴ・ウルマン(『仮面/ペルソナ』『鏡の中の女』)が本プロジェクトに共感し、製作総指揮を担当している。

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第73回 ベルリン国際映画祭 審査員特別賞


新たな命が生まれるこの場所で、「人生」が交差する


若い助産師たちが出産に立ち合い、突きつけられる現実に驚きながらも成長してゆく様を、ドキュメンタリーのようなリアルなタッチで描いた本作。実際の出産シーンを織り交ぜながら、観客がその場に立ち会っているかのような臨場感で描き出す。監督は『愛について、ある土曜日の面会室』(2009年)がヴェネチア国際映画祭正式出品を始め、ルイ・デリュック賞等受賞のレア・フェネール。自身の体験を基に、フランスのみならず、どこの国でも誰もが直面する普遍的なストーリーに、熱い共感の声が寄せられた。

2023年製作/100分/フランス
原題:Sages-femmes
配給:パンドラ


あらすじ



あるフランスの産科病棟。念願の助産師の仕事に就いたソフィアとルイーズが初出勤すると、そこには想像を超える壮絶な仕事場が待っていた。常に何人もの担当を抱え走り回る助産師たち。ケアされるための十分な時間がないなか運ばれてくる緊急の産婦たち。患者の前で感傷的になるな、とルイーズがベテラン助産師ベネに厳しく叱責される一方、ソフィアは無事に出産を介助し周囲の信頼を勝ち得ていく。そんなある日、心拍数モニターの故障から、ソフィアが担当した産婦が緊急帝王切開となり、赤ん坊は命の危険にさらされる─。さらには産後行くあてのない移民母、未成年の出産、死産したカップル…生と死が隣り合わせの現場で、二人は一人前になれるのだろうか?




解説


新人助産師の初出勤
ようこそ、過酷を極める助産師の世界へ


5年間の研修を終えたルイーズとソフィアは、念願の助産師として働き始めるが、その期待に反するように緊張感が大きくのしかかる。貧困、移民、死産・・・様々な事情を抱えて訪れる人々。オーバーワークとストレスに押しつぶされそうになりながらも、新しい命に出会う日々の喜びが助産師たちの結束を強めていくのだった――。
本作は、若い助産師たちが出産に立ち合い、突きつけられる現実に驚きながらも成長してゆく様を、ドキュメンタリーのようなリアルなタッチで描いた感動作だ。実際の出産シーンを織り交ぜながら、観客がその場に立ち会っているかのような臨場感で描きだす。


レア・フェネール
Léa Fehner


1981年10月15日フランス・トゥールーズで、移動劇団の家族に生まれる。フランスの国立映画学校La fémisで映画制作と脚本を学ぶ。学生時代、カンボジアで映画監督リティ・パンに師事。初監督作品『愛について、ある土曜日の面会室』(2009年)は2009年のヴェネチア国際映画祭やドーヴィル・アメリカ映画祭を始め数々の映画祭で受賞。ルイ・デリュック賞新人監督賞を獲得、セザール賞にもノミネートされた。長編第二作‟Les Ogres”(2016年)がロッテルダム国際映画祭でビッグ・スクリーン賞受賞。その後、2022年サンセバスチャン映画祭で受賞したディナラ・ドルカロヴァ監督の “Woman at Sea”など、複数の作品の脚本に関わる。
自身の家族の体験を基に、フランスのみならず、どこの国でも誰もが直面する普遍的なストーリーに、熱い共感の声が寄せられている。

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2022年 第75回 カンヌ国際映画祭 コンペティション部門出品


旋律から戦慄へ――
天才作曲家の “世紀の悪妻”アントニーナ
心をさいなむほどの狂愛を鬼才キリル・セレブレンニコフが衝撃の映像化


「白鳥の湖」「くるみ割り人形」などで知られる、19世紀ロシアの天才作曲家ピョートル・チャイコフスキーと彼を盲目的に愛した妻アントニーナの残酷な愛の行方をつづった伝記映画。ロシアではタブー視されてきた「チャイコフスキーが同性愛者だった」という事実と、「世紀の悪妻」の汚名を着せられたアントニーナの知られざる実像を、史実をもとに大胆な解釈を織り交ぜて描き出す。

監督・脚本は、『LETO -レト-』『インフル病みのペトロフ家』の鬼才キリル・セレブレンニコフ。ベン・ウィショー主演の最新作『Limonov:The Ballad(原題)』が、第77回(2024年)カンヌ国際映画祭コンペティション部門で上映され、大きな反響を呼び起こすなど、今世界から最も注目される映画監督の一人だ。

2022年製作/143分/PG12/ロシア・フランス・スイス合作
原題:Tchaikovsky's Wife
配給:ミモザフィルムズ


あらすじ



ロシアの天才作曲家ピョートル・チャイコフスキー。かねてから同性愛者だという噂が絶えなかった彼は、恋文で熱烈求愛する地方貴族の娘アントニーナと、世間体から結婚する。しかし女性への愛情を抱いたことがないチャイコフスキーの結婚生活はすぐに破綻し、夫から拒絶されるアントニーナは、孤独な日々の中で狂気の淵へと堕ちていく…。




解説


「私は永遠にあなたのもの―」天才作曲家の“世紀の悪妻”アントニーナ
心をさいなむほどの狂愛を鬼才キリル・セレブレンニコフが衝撃の映像化


「白鳥の湖」「くるみ割り人形」などで知られるロシアの天才作曲家ピョートル・チャイコフスキー。かねてから同性愛者だという噂が絶えなかった彼は、恋文で熱烈求愛する地方貴族の娘アントニーナと、世間体から結婚する。しかし女性への愛情を抱いたことがないチャイコフスキーの結婚生活はすぐに破綻し、夫から拒絶されるアントニーナは、孤独な日々の中で狂気の淵へと堕ちていく…。 監督・脚本は、ベン・ウィショー主演の最新作『Limonov:The Ballad(原題)』が、第77回(2024年)カンヌ国際映画祭コンペティション部門で上映され、大きな反響を呼んだ、鬼才キリル・セレブレンニコフ。歴史の陰に埋もれたアントニーナの実像を、史実に従いながら大胆な解釈を織り交ぜて描いた。


フランスで異例の大ヒット!
タブー視されたチャイコフスキーのセクシュアリティー、
帝政ロシア社会における女性の抑圧を今に伝える斬新な伝記映画


女性の権利が著しく制限されていた19世紀後半の帝政ロシアを背景に、チャイコフスキーが同性愛者だったという、ロシアではタブー視されてきた事実を明確に描き、夫婦間の知られざる真実に迫る本作は、第75回(2022年)カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、名だたる批評家たちの賛辞を獲得。絵画的な映像美や流麗なカメラワークなど、型破りなまでに刺激的な映像世界も話題を呼び、フランスでは17万人超を動員する大ヒットを記録した。チャイコフスキーに疎まれながらも想い続ける、“世紀の悪妻”アントニーナの残酷な愛のかたちとは─。観る者の心をかき乱す、ラストの狂乱のダンスシーンもお見逃しなく!

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2024年 第74回 ベルリン国際映画祭公式招待作品


すべてはチャイムの音から始まったー。日常の異変から、世界が崩壊していく物語。


黒沢清監督最新作、いびつな恐怖に支配される映画『Chime』。国内外で熱狂的なファンを持つ黒沢清監督は、世界的に注目されるきっかけとなった『CURE/キュア』(97)をはじめ、『回路』(01)、『ドッペルゲンガー』(03)などオリジナルのサスペンス・ホラーを数々送り出してきた。本作はメディア配信プラットフォーム・Roadstead オリジナル作品第一弾として、「自由に作品を制作してほしい」というオーダーから作られたホラーでもサスペンスでもない極めて純度の高い“黒沢清”の描く恐怖が詰まった作品となる。主演は、吉岡睦雄。名バイプレイヤーとして数多くの作品に出演してきた吉岡が、黒沢監督作の初主演を飾る。チャイムとは何なのか、どこから聞こえてくるのか、人を狂わせるサインなのか......。

2024年製作/45分/R15+/日本
配給:Stranger
※本作は配給元の意向により、一律1,500円となっております。


あらすじ



料理教室の講師として働いている松岡卓司。ある日、レッスン中に生徒の 1 人、田代一郎が「チャイムのような音で、誰かがメッセージを送ってきている」と、不思議なことを言い出す。事務員の間でも、田代は少し変わっていると言われているが、松岡は気にすることなく接していた。しかし別の日の教室で、田代が今度は「僕の脳の半分は入れ替えられて、機械なんです」と言い出し、それを証明するために驚くべき行動に出る。田代の一件後のある日、松岡は若い女性の生徒・菱田明美を教えていた。淡々とレッスンを続ける松岡だったが、丸鶏が気持ち悪いと文句を言う明美に、彼は──。松岡の身にいったい何が起きたのか。料理教室で、松岡の自宅で、ありふれた日常に異様な恐怖がうごめき始めたのだった......。




解説


映画の中の三大怖いもの


『Chime』は、黒沢清監督の考える「映画の中の三大怖いもの」を詰め込んだ作品だ。
1, 幽霊の恐怖
2, 自分が人を殺してしまうのでは、法律を犯すのでは、犯人になってしまうのではという恐怖
3, 警察に逮捕されること、秩序の側が迫ってくるという恐怖
この3つを全て実現させることがこの物語の出発点だったという。世界との違和を映し出す撮影や音楽、そして光の演出により観客は更なる恐怖の世界へと誘われる。


ベルリン国際映画祭で世界の観客から拍手喝采!


本作は、今年の第 74 回ベルリン国際映画祭ベルリナーレ・スペシャル部門に出品され、上映の際には拍手喝采を浴び話題を呼んだ。国内外で熱狂的なファンを持つ黒沢清監督は、世界的に注目されるきっかけとなった『CURE キュア』(97)をはじめ、『回路』(01)、『ドッペルゲンガー』(03)などオリジナルのサスペンス・ホラーを数々送り出してきた。本作は、黒沢監督の初期作品である『蛇の道』(98)『蜘蛛の瞳』(98)『カリスマ』(99)を彷彿とさせる、現代の‟いびつ“が全編を貫く、極めて純度の高い“黒沢清の描く恐怖”が詰まった作品となる。


実力派俳優の緊張感溢れる演技がもたらす、奇妙な人間模様


主演は吉岡睦雄。名バイプレイヤーとして数多くの作品に出演してきた吉岡が、ひときわ異彩を放つ存在感で、主人公・松岡卓司を演じる他、田畑智子、渡辺いっけいら実力派俳優が緊張感溢れる演技を披露し、唯一無二の奇妙な世界が演出されている。

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2022年 アヌシー国際アニメーション映画祭 長篇部門審査員特別賞
第1回新潟国際アニメーション映画祭コンペティション部門グランプリ


村上春樹の6つの短編「かえるくん、東京を救う」、「バースデイ・ガール」、「かいつぶり」、「ねじまき鳥と火曜日の女たち」、「UFOが釧路に降りる」、「めくらやなぎと、眠る女」を再構築した、村上春樹原作初のアニメ映画!


2011年、東日本大震災直後の東京。置き手紙をのこして突如家を出たキョウコ、妻キョウコの突然の失踪に呆然としながら北海道へ向かうことになる小村、そして巨大な“かえるくん”とともに迫りくる大地震から東京を救おうとする片桐。めくらやなぎや巨大なミミズ、どこまでも続く暗い廊下といった村上春樹ならではのモチーフが、アニメだからこそ表現なしえたマジックリアリズム的な世界観で再現され、人生に行き詰まった3人が遠い記憶や夢をさまよいながら自身と向き合い、ゆるやかに解放されてゆく物語が描かれる。

2022年製作/109分/PG12/フランス・ルクセンブルク・カナダ・オランダ合作
原題:Saules Aveugles, Femme Endormie
配給:ユーロスペース、インターフィルム、ニューディアー、レプロエンタテインメント


めくらやなぎと眠る女 字幕版・日本語版 上映スケジュール



あらすじ



2011年、東日本大震災直後の東京。刻々と被害を伝えるテレビのニュースを見続けたキョウコは、置き手紙をのこして小村の元から姿を消した。妻の突然の失踪に呆然とする小村は、図らずも中身の知れない小箱を同僚の妹に届けるために北海道へと向かうことになる。同じ頃のある晩、小村の同僚の片桐が家に帰ると、そこには2メートルもの巨大な“かえるくん”が彼を待ち受けていた。かえるくんは迫りくる次の地震から東京を救うため、こともあろうに控えめで臆病な片桐に助けを求めるのだった――。めくらやなぎ、巨大なミミズ、謎の小箱、どこまでも続く暗い廊下――大地震の余波は遠い記憶や夢へと姿を変えて、小村とキョウコ、そして片桐の心に忍び込む。人生に行き詰まった彼らは本当の自分を取り戻すことができるのだろうか…。




解説


村上春樹原作、初のアニメ映画化!


世界最大のアヌシー国際アニメーション映画祭で審査員特別賞を受賞、新潟国際アニメーション映画祭で第一回目のグランプリに輝いた『めくらやなぎと眠る女』。本作は音楽家でアニメーション作家のピエール・フォルデス監督が、村上春樹の6つの短編「かえるくん、東京を救う」、「バースデイ・ガール」、「かいつぶり」、「ねじまき鳥と火曜日の女たち」、「UFOが釧路に降りる」、「めくらやなぎと、眠る女」を再構築した、村上春樹原作初のアニメ映画。実写撮影をベースにした独自の技法と緻密な音響設計によって、村上作品のミステリアスかつ生々しいリアリティを見事に映像化した作品だ。
2011年、東日本大震災直後の東京。置き手紙をのこして突如家を出たキョウコ、妻キョウコの突然の失踪に呆然としながら北海道へ向かうことになる小村、そして巨大な“かえるくん”とともに迫りくる大地震から東京を救おうとする片桐。めくらやなぎや巨大なミミズ、どこまでも続く暗い廊下といった村上春樹ならではのモチーフが、アニメだからこそ表現なしえたマジックリアリズム的な世界観で再現され、人生に行き詰まった3人が遠い記憶や夢をさまよいながら自身と向き合い、ゆるやかに解放されてゆく物語が描かれる。
2022年の新潟国際アニメーション映画祭の審査員長を務めた押井守は「現代文学を表現する最適のスタイルなんじゃないかということで、3人の審査員の意見が一致した、唯一の作品」とコメント。また監督自らが手掛けた音楽もレザルク・ヨーロッパ映画祭で作曲賞を受賞するなど、世界各国で高い評価を得ている。


日本語版、オリジナル(英語)版同時公開!


日本語版では原作の世界観にふさわしいリアルな演技を重視し、磯村勇斗、玄里、塚本晋也、古舘寛治ら実力派の俳優を、映画監督の深田晃司が演出。当初から日本語での制作を夢見ていたフォルデス監督も来日し収録が行われた国際的なコラボレーションによって、オリジナル(英語)版とも異なるリアリティをもつ唯一無二の日本語版が生まれました。

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