上映予定の映画



第29回 釜山国際映画祭(2024年) ワイドアングル部門 - 最優秀ドキュメンタリー賞 受賞


“この島”の明日はどこに向かっているのだろう――


香港の離島・長洲にある小さな食堂を舞台に、そこに集う島民たちの姿を通して変わりゆく世界を見つめたドキュメンタリー。監督は、本作が初の長編ドキュメンタリー作品となるフランキー・シン。長洲出身で自身も「日泰食堂」に通い詰めていたシン監督が、家族のように接していた人たちが時代の変化とどのように向き合い、日々の営みを重ねてきたのかを丁寧に映し出す。第29回釜山国際映画祭にて最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した。

2024年製作/83分/G/台湾・香港・フランス合作
原題または英題:日泰小食 Another Home
配給:太秦


あらすじ



香港島から南西へ、船で30分ほど行ったところにある、小さな島・長洲。島のなかには、いくつもの細い路地が走り、車の姿はない。港には色とりどりの船が浮かび、漁村としても知られる穏やかな時間が流れている。そんな島にある一軒の食堂。連日、この島で暮らす人びとが行き交い、にぎわいに満ちている。島民たちは集まれば、ビールを片手にトランプやマージャンを嗜む。しかし、社会の変化、活発な市民の熱気は、香港島から離れた周縁の島にも伝わり、食堂に集う常連客たちも、無関心ではいられない。テレビをじっとみつめる店主。懸命に情報を追う若者たち。それぞれの立場、それぞれの距離感で時代のうねりを受け止めていく。やがて世界を覆ったパンデミックは、この小さな食堂にも大きな影響をもたらしていく――。




解説


周囲の世界が変わりゆく中、
そこにある確かなまなざしを実直に描き出した
香港の小さな島にある食堂の物語


監督は、本作が初の長編ドキュメンタリー作品となるフランキー・シン。生まれ育った長洲で、自身も通い詰めていた食堂「日泰食堂」。家族のように接していた人びとが時代の変化とどのように向き合い、日々の営みを重ねてきたのかを丁寧に記録した。変わりゆくものと変わらずそこにありつづけるもの。やわらかな記憶と確かな生活の時間が積み重なっていく。2024年度釜山国際映画祭では最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した、あらゆる世代のまなざしが折り重なるこの映画が、日本公開を迎える。


Director
フランキー・シン


1989年、香港・長洲生まれ。
国立台湾芸術大学卒業後、絵画から映像芸術、ドキュメンタリー制作へと転身。作品は故郷、ジェンダー、帰属意識といったテーマを探求している。
『この作品は私の初長編ドキュメンタリー作品です。舞台は生まれ故郷の小さな島、長洲にある素朴な食堂。血の繋がりはないけれど、長年の想いと絆で互いを支え合う「選んだ家族」の物語です。周囲の世界が変わりゆく中、彼らが共に築いたものを守ろうとする姿を描いています。これは香港の物語——しかし私たちがよく目にする類のものではない。私はこの街の、静かで温かく、漁村の精神に満ちた一面を描きたかった。日常が親密で地に足がついていると感じられる場所を。映画の中でこのような言葉が出てきます「ある場所に長く居続けると、魂の一部もそこに残るものだ」と。このドキュメンタリーを通じて、その想いが伝わり、観る方にも長洲の小さな一片を胸に抱いていただければと願っています。』

オフィシャルサイトはこちら >>









あなたが去って
僕らの人生は夜になった


監督はフラヴィア・モラエス。これまで音楽やカルチャーに根ざした映像作品を手がけてきた彼女が、ミルトンの最後のツアーに寄り添いながら、その時間と現場の空気を記録する。また、本作にはカエターノ・ヴェローゾ、クインシー・ジョーンズ、スパイク・リーといった、総勢57名もの音楽家や文化人が登場する。彼らは映画の解説者ではなく、それぞれがミルトンとの記憶を語り、自らが受け取った感動や驚きを、自身の言葉で伝えていく。57人の証言が積み重なることで浮かび上がるのは、一人の伝説を称える肖像ではなく、一つの歌声がいかに広く、深く、人々の心に届いてきたのかという軌跡である。

2025年製作/115分/G/ブラジル
原題または英題:Milton Bituca Nascimento
配給:リアリーライクフィルムズ、パルミラムーン


あらすじ



「ブラジルの声」と呼ばれ、同世代のジルベルト・ジル、カエターノ・ヴェローゾ、シコ・ブアルキらと共にMPB(ブラジル・ポピュラー・ミュージック)をリードし、海外の数多くの音楽家とも共演してきた、ミルトン・ナシメント。愛称ビトゥーカ。80歳を迎えた2022年、ミルトン・ナシメントはステージからの引退を発表し、ブラジルから欧米17都市を巡る最後のワールドツアー「A Última Sessão de Música(最後の音楽セッション)」を敢行する。本作は、その旅に寄り添いながら、60年に及ぶ音楽人生の軌跡を辿るドキュメンタリーである。




解説


“神の声” と称される伝説的音楽家ミルトン・ナシメント
その半生と2022年最後のツアーに迫った圧巻のドキュメンタリー


80歳を迎えた2022年、ミルトン・ナシメントはブラジルから欧米17都市を巡る最後のワールドツアー「A Última Sessão de Música(最後の音楽セッション)」を敢行する。本作は、その旅に寄り添いながら、60年に及ぶ音楽人生の軌跡を辿るドキュメンタリーである。“ブラジルの声”と呼ばれるミルトンは、同世代のジルベルト・ジル、カエターノ・ヴェローゾ、シコ・ブアルキらと共にMPB(ブラジル・ポピュラー・ミュージック)の黄金時代を築き上げた。彼の音楽には、アフリカ系ブラジル人としてのルーツを基盤に、ブラジル各地の伝統音楽、キリスト教音楽、ジャズ、ロックなど多彩な要素が息づいている。また本作は、人種差別や1964年から続いたブラジル軍事独裁政権といった、彼の人生と創作を取り巻く歴史にも静かに光を当てる。数々の困難を乗り越えながら生まれた歌の数々は、時代や文化を超えて人々の心に響き続けている。これは単なる伝記映画ではない。“神の声”と称されたミルトンの歌声が、聴く者の心に深く刻まれ、その余韻が世界のさまざまな場所で新たな表現を生み出していく様を映し出した作品である。その歌は世代や国境を越え、今なお多くの人々の人生に寄り添い続けている。


ミルトンを崇拝する57名による証言と
本人のインタビュー&ライブフッテージで綴る115分


本作には、ミルトン・ナシメントを語る総勢57名もの音楽家や文化人が登場する。カエターノ・ヴェローゾ、ジルベルト・ジル、シコ・ブアルキといったブラジル音楽界の巨人たちをはじめ、パット・メセニー、ポール・サイモン、クインシー・ジョーンズ、ウェイン・ショーター、ハービー・ハンコック、エスペランサ・スポルディングら世界のトップアーティストたち、さらには映画監督スパイク・リーもその一人である。彼らは映画の解説者ではない。それぞれがミルトンとの記憶を語り、自らが受け取った感動や驚きを、自身の言葉で伝えていく。57人の証言が積み重なることで浮かび上がるのは、一人の伝説を称える肖像ではなく、一つの歌声がいかに広く、深く、人々の心に届いてきたのかという軌跡である。彼らの言葉は、まるで遠くまで届いたこだまが再び返ってくるように、ミルトンの音楽が世界に残してきた響きを観客へと伝えている。

オフィシャルサイトはこちら >>











第50回 トロント国際映画祭(2025年)Special Presentations部門 公式出品


あなたは、人生を教えてくれた


ピエタ院で孤独に生きる一人の少女チェチリアが、ヴィヴァルディの指導のもと、 ヴァイオリンの才能を開花させ成長していく姿と、己の才能が評価されることを渇望する音楽家ヴィヴァルディの内なる野望を描く、音楽に情熱を捧げ、未来の希望を切り開こうとする師と愛弟子の物語。イタリアのテレビドラマ『アート・オブ・ジョイ』で注目されたテクラ・インソリアがチェチリア、『眠れる美女』のミケーレ・リオンディーノがヴィヴァルディを演じた。監督・脚本を手がけたのはイタリアを代表するオペラ演出家で、ミラノ・コルティナ冬季オリンピックの開・閉会式でクリエイティブディレクターを務めたダミアーノ・ミキエレット。

2025年製作/110分/G/イタリア・フランス合作
原題または英題:Primavera
配給:彩プロ


あらすじ



1716年、ヴェネツィアのピエタ院。赤ちゃんポストに置き去りにされたチェチリアは、 母の姿も愛情も知らずにこの院で育ち、毎晩こっそりベッドから抜け出してはろうそくの灯りで、 宛名のない母への手紙を綴っていた。院から出て外の世界で暮らすには、母親が迎えに来るか、貴族に見いだされ結婚するかしかなかった。結婚も貴族から院への寄付が前提で、持ちつもたれつの関係であった。そんな中、ピエタ院にアントニオ・ヴィヴァルディがヴァイオリン教師として赴任すると、 卓越したヴァイオリンの技術を持つチェチリアを見出し、第一ヴァイオリンのリーダーに任命する。ヴィヴァルディからの厳しい練習に耐え、ヴァイオリンの腕があがっていくチェチリア。いつしか二人は心を通わせるようになる。そんな折、ピエタ院が決めたチェチリアの結婚相手である将校がトルコとの戦争から戻り、結婚が迫ったある日、事件が起こる……。




解説


1716年ヴェネツィア、音楽に情熱を捧げ
希望を切り開いていく師と愛弟子の物語


ヴァイオリン協奏曲「四季」の作曲家として広く知られるアントニオ・ヴィヴァルディは、 バロック時代を代表する作曲家の一人でありながら、その作品は200年にわたり忘れ去られていた。20世紀初頭、偶然発見された大量の自筆譜によって、ヴィヴァルディへの関心は高まり、 その才能は世界中で再評価された。幼少期から名手として有名だった父からヴァイオリンを学んでいたヴィヴァルディは25歳で司祭になるが、ソナタ集などを出版し、音楽家としての道を歩んでいた。同年、ピエタ院のヴァイオリン教師に任命され、少女たちに音楽を教え始めると、その演奏は輝き、世界最高のオーケストラと賞され、ヨーロッパ各地の貴族や知識人たちを魅了していった。そして、ピエタ院で奉職中、彼の代表作となる「四季」やオラトリオ「勝利のユディータ」が誕生した。本作はピエタ院で孤独に生きる一人の少女チェチリアが、ヴィヴァルディの指導のもと、 ヴァイオリンの才能を開花させ成長していく姿と、己の才能が評価されることを渇望する音楽家ヴィヴァルディの内なる野望を描く、音楽に情熱を捧げ、未来の希望を切り開こうとする師と愛弟子の物語。


イタリアの実力派たちの共演


監督は、オペラ演出家として世界中に名を馳せ、ローレンス・オリヴィエ賞受賞歴を持つダミアーノ・ミキエレット。彼が大切にする二つのテーマ ー 音楽と第二の故郷・ヴェネツィア ー を題材にするティツィアーノ・スカルパの小説「ヴィヴァルディと私」(河出書房新社刊 発行時「スターバト・マーテル」)を原作に、ヴィヴァルディがピエタ院で才能を開花させた少女の知られざる物語を映画化。撮影はヴェネツィアとローマで行われ、現存していないピエタ院の内部シーンはローマ北東部のヴィコヴァーロにある教会で、また、デンマーク国王への室内コンサートは貴族の宮殿として建てられた豪華な屋敷で撮影が行われ、18世紀のヴェネツィアに存在した世界を見事に描き出した。チェチリアを演じるのはTVシリーズ『The Art of Joy』で主役を演じ、イタリアのアカデミー賞と称されるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で最優秀主演女優賞と新人賞を受賞した、イタリア映画界で最も活躍が期待される女優、テクラ・インソリア。教え子の才能に嫉妬するも、彼女を応援するアントニオ・ヴィヴァルディを演じたのは、TVドラマ『ヤング・モンタルバーノ』シリーズで国民的人気を博し、映画のみならず舞台でも活躍する実力派俳優、ミケーレ・リオンディーノ。

オフィシャルサイトはこちら >>








映画のご予約はこちら

予約は下記のボタンより可能になります。ご覧いただいた映画の半券を持っていただいた方には2回目から1,000円でご鑑賞いただける「シネマポストのリピート割」もございます。お得なサービスなので、ぜひご利用ください。