来たる2025年に生誕100周年を迎える鍵盤の皇帝
その音楽と人生を綴った伝記映画がスクリーンに登場!
ジャズ史上最も偉大で人気のピアニストのひとり、オスカー・ピーターソン。陽気なキャラクター、聴く者をハッピーにするリズムとハーモニー、そして誰もが憧れる明快で魅力的な音質と超絶技巧――かのルイ・アームストロングは彼のことを「4本の手を持つ男」と呼んだという。日本でも『プリーズ・リクエスト』をはじめとする名盤の数々で知られ、来日公演も果たし、ジャズファンもアーティストも誰もがその影響と愛を口にする。そんなオスカー・ピーターソンの人生に迫るドキュメンタリーが誕生した。
2020年製作/81分/G/カナダ
原題:Oscar Peterson: Black + White
配給:ディスクユニオン
あらすじ
差別との闘い、病気と復活までの困難な道のり、家族愛について、多数の本人インタビューを収録。そして、そんなオスカー・ピーターソンが多くの人々にリスペクトされ続けるその理由を、実際にジャンルと世代を超えて彼の音楽に影響を受けてきたスター・ミュージシャンたち――ビリー・ジョエル、クインシー・ジョーンズ、ラムゼイ・ルイス、ハービー・ハンコック、ブランフォード・マルサリス、ジョン・バティステら が語り尽す。さらに妻・娘ら家族による、その旅立ちまで晩年の貴重な証言も収録され、彼の知られざる強さ、魅力に迫ります。
解説
差別との闘いと“自由への讃歌”
病との闘いと復活
陽気なキャラクターと幸福感に満ちたリズム&ハーモニー、明快で魅力的な音質と超絶技巧で人気を集め、日本でも『プリーズ・リクエスト』などの名盤の数々で知られるオスカー・ピーターソン。
その順風満帆に映る音楽人生と、明るく魅力的なピアノスタイルの裏には、黒人であるゆえの長きにわたる差別との戦いがあった。1962年にオスカーが作曲した『自由への賛歌』は1960年代公民権運動の賛歌になり、その音楽的、社会的影響は分断の続くアメリカで今もなお響き渡っている。
1993年68歳には脳梗塞を発症。ピアニストとしては終わりかと思われたが、懸命のリハビリで奇跡の復活を遂げ、2004年には来日を果たすほどに回復した。
Oscar Peterson
オスカー・ピーターソン
1925年8月15日 - 2007年12月23日(82歳没)。カナダ、ケベック州モントリオール出身のジャズピアニスト、作曲家。モントリオール黒人コミュニティーで幼少の頃よりクラシック音楽を学び育つ。アメリカ人ではない出自にもかかわらず、ジャズの歴史に刻まれる代表的なミュージシャンに挙げられる。故郷カナダでは英雄であり、新1ドルコインの肖像にもなる。2025年には生誕100年を迎える。
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