その歌は、真実か嘘か―
ドキュメンタリー映画『アクト・オブ・キリング』『ルック・オブ・サイレンス』で世界的に注目を集めたジョシュア・オッペンハイマー監督が、ティルダ・スウィントンを主演に迎え、環境破壊によって居住不可能となってから25年後の世界を舞台に描いたミュージカル映画。プロデューサーも務めるティルダ・スウィントンが母親役、『けものがいる』のジョージ・マッケイが息子役、『マン・オブ・スティール』のマイケル・シャノンが父親役で出演し、それぞれ劇中で歌声を披露。
2024年製作/148分/G/デンマーク・ドイツ・アイルランド・イタリア・イギリス・スウェーデン・アメリカ合作
原題または英題:The End
配給:スターキャットアルバトロス・フィルム
あらすじ
環境破壊により地表が居住不可能となってから25年。母、父、そして20歳の息子は、改装された塩抗の奥深くにある豪華な地下シェルターで、数人の仲間と共に隔離生活を送っていた。仲間とは、母の旧友、 老齢の執事、そして医師。地下で半生を過ごしている息子は、見たことのない外の世界を体験したいと切望し、歴史上の出来事や場所の縮尺模型を作り続けている。家族は規則正しい生活を送っている。安全訓練、屋内プールでのフィットネス、地下壕と小さな前哨基地の維持管理、母が持ち込んだ美術品の管理などが日常業務だ。また季節の移ろいを表現するため地下壕の装飾にも手を抜かない。母は全てを完璧に見せようと執着し、装飾やレイアウトの細部にまでこだわる。息子は父の回顧録執筆を手伝っている。母の友人は息子に、自分の息子が癌で病に伏せたため、地下シェルターでは生き延びられなかっただろうと語る。息子は孤独と、世界を体験したいという渇望に苛まれている。一行はある日、坑道で意識を失った少女を発見し、どうやってこの場所を見つけたのか尋問するため連れ帰る。少女は人間が住めない地表の様子を語り、家族が川を渡ろうとして死に、自分だけが生き残ったと告白する。その後、彼女はトラウマに苛まれる。一行は少女を地表へ追い返すことに決めるが、少女は逃げ出し、地下壕を駆け抜けて彼らをかわす。彼らは致し方なく、少女を地下シェルターに迎え入れることを決断する。少女は地下シェルターでの生活に適応するのに苦労する。母親は少女を疑い、父親に懸念を口にすると同時に、少女に彼らの生活について教え、彼女について探りを入れる。その間に、少女と息子は徐々に絆を深めていく…。
解説
そこは“家族”の安全地帯
ある日訪れた”招かれざる客“が均衡を乱していく――
環境破壊によって地球に人が住めなくなって25年。母、父、息子の3人は、母の親友と医者、執事とともに豪奢な地下シェルターで暮らしていた。祝祭日を大切にし、日々儀式的なルーティーンを過ごすことで“希望”と“日常らしさ”を必死に保とうとしている。しかし、ある日、見知らぬ少女がシェルターに現れ、彼らの日常は一変する。外の世界を知らない世間知らずの息子は、外の世界を知る来訪者に心を奪われる。そして、家族をつなぎとめていた繊細な絆が急激にほころび始め、長く抑え込んできた後悔や憤りが一家の均衡を乱しはじめる――。
アカデミー賞ノミネート監督ジョシュア・オッペンハイマーが贈る
世界の終焉と人間の“真実”を抉り出すミュージカル
長編デビュー作『アクト・オブ・キリング』でアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にノミネートされたジョシュア・オッペンハイマーが、かつて富を享受した者が終末の世界で生き延びる様を通して我々が生きる世界に警鐘を鳴らす本作。長編2作目の『ルック・オブ・サイレンス』に続く作品を模索する中で、初の長編フィクション作品として本作を紡いだ。母親役には、本作のプロデューサーも務めるアカデミー賞受賞女優ティルダ・スウィントン、父親役にマイケル・シャノン、息子役をジョージ・マッケイがそれぞれ演じ、劇中で美しい歌声を披露している。家族の歌声は“真実”なのか、自らをも“欺く”ものなのか――。本作は、そう遠くない未来を描いた“おとぎ話”である。
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