上映予定の映画



スペインを代表する名匠ホセ・ルイス・ゲリン
10年ぶりの新作⻑編


『シルビアのいる街で』(07)で世界中を魅了し、同じスペイン出身のヴィクトル・エリセ監督をして「現代スペインで最も優れた映画作家」と言わしめたホセ・ルイス・ゲリン監督。そんな彼が10年ぶりに手がけた待望の長編最新作は、スペイン・バルセロナ郊外に位置する、“よき谷”と名付けられたバルボナ地区を舞台とするドキュメンタリー。バルセロナ出身のゲリン監督が3年の歳月をかけて実際に暮らす人々へカメラを向け、その記憶や想い、人と土地との深いつながりを映し出した珠玉の一作。

2025年製作/122分/G/スペイン・フランス合作
原題または英題:Historias del buen valle
配給:コピアポア・フィルム


あらすじ



スペイン、バルセロナ郊外に位置するバルボナ地区。“よき谷”と名付けられたこの場所は川や線路に囲まれ、開発から取り残された陸の孤島でありながら、大都市の近くとは思えないほどの豊かな自然に恵まれた理想郷のようでもある。ここには20世紀半ばから移り住んだ住民の家族と、最近になってやってきた新世代の移民たちが共に暮らしている。文化や生活スタイルは異なるものの、子供たちはともに川で遊び、誰もがよく食べて飲んで、歌い、踊り、ひとときの安らぎを得る。そんな都会のオアシスに、新しく鉄道増設の計画が持ち上がった。住民説明会が開かれ、一部の人々は立ち退きを迫られるが……。




解説


⾏ったことがないのになぜか懐かしい、
ある⼟地とそこに暮らす⼈々の物語────


登場人物は実際にバルボナ地区に暮らす住民たち。地元で長年生活してきた者はもちろん、インド、ジャマイカ、ロシア、ウクライナなど世界中から集まってきた人たちを、バルセロナ出身のゲリンがインタビューするところから始まり、3年の歳月をかけ、愛情を込めて彼らの生活をフィルムに収めた。亡き妻を思い涙する老人、戦火から逃れてきた母娘、植物に話しかける果樹園の家族、ここではないどこかを夢見る若者。住民の数だけ人生があり、人生の数だけ喜びや悲しみがある。それが幾重にも重なり響き合って、バルボナの歴史が鮮やかに綴られ、いつしか観る者を過去、現在、未来までつながった時間の旅へと誘う。ここに来れば忘れかけていたものを思い出させてくれる。そんな宝物のような映画が誕生した。

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