上映予定の映画



あなたが去って
僕らの人生は夜になった


監督はフラヴィア・モラエス。これまで音楽やカルチャーに根ざした映像作品を手がけてきた彼女が、ミルトンの最後のツアーに寄り添いながら、その時間と現場の空気を記録する。また、本作にはカエターノ・ヴェローゾ、クインシー・ジョーンズ、スパイク・リーといった、総勢57名もの音楽家や文化人が登場する。彼らは映画の解説者ではなく、それぞれがミルトンとの記憶を語り、自らが受け取った感動や驚きを、自身の言葉で伝えていく。57人の証言が積み重なることで浮かび上がるのは、一人の伝説を称える肖像ではなく、一つの歌声がいかに広く、深く、人々の心に届いてきたのかという軌跡である。

2025年製作/115分/G/ブラジル
原題または英題:Milton Bituca Nascimento
配給:リアリーライクフィルムズ、パルミラムーン


あらすじ



「ブラジルの声」と呼ばれ、同世代のジルベルト・ジル、カエターノ・ヴェローゾ、シコ・ブアルキらと共にMPB(ブラジル・ポピュラー・ミュージック)をリードし、海外の数多くの音楽家とも共演してきた、ミルトン・ナシメント。愛称ビトゥーカ。80歳を迎えた2022年、ミルトン・ナシメントはステージからの引退を発表し、ブラジルから欧米17都市を巡る最後のワールドツアー「A Última Sessão de Música(最後の音楽セッション)」を敢行する。本作は、その旅に寄り添いながら、60年に及ぶ音楽人生の軌跡を辿るドキュメンタリーである。




解説


“神の声” と称される伝説的音楽家ミルトン・ナシメント
その半生と2022年最後のツアーに迫った圧巻のドキュメンタリー


80歳を迎えた2022年、ミルトン・ナシメントはブラジルから欧米17都市を巡る最後のワールドツアー「A Última Sessão de Música(最後の音楽セッション)」を敢行する。本作は、その旅に寄り添いながら、60年に及ぶ音楽人生の軌跡を辿るドキュメンタリーである。“ブラジルの声”と呼ばれるミルトンは、同世代のジルベルト・ジル、カエターノ・ヴェローゾ、シコ・ブアルキらと共にMPB(ブラジル・ポピュラー・ミュージック)の黄金時代を築き上げた。彼の音楽には、アフリカ系ブラジル人としてのルーツを基盤に、ブラジル各地の伝統音楽、キリスト教音楽、ジャズ、ロックなど多彩な要素が息づいている。また本作は、人種差別や1964年から続いたブラジル軍事独裁政権といった、彼の人生と創作を取り巻く歴史にも静かに光を当てる。数々の困難を乗り越えながら生まれた歌の数々は、時代や文化を超えて人々の心に響き続けている。これは単なる伝記映画ではない。“神の声”と称されたミルトンの歌声が、聴く者の心に深く刻まれ、その余韻が世界のさまざまな場所で新たな表現を生み出していく様を映し出した作品である。その歌は世代や国境を越え、今なお多くの人々の人生に寄り添い続けている。


ミルトンを崇拝する57名による証言と
本人のインタビュー&ライブフッテージで綴る115分


本作には、ミルトン・ナシメントを語る総勢57名もの音楽家や文化人が登場する。カエターノ・ヴェローゾ、ジルベルト・ジル、シコ・ブアルキといったブラジル音楽界の巨人たちをはじめ、パット・メセニー、ポール・サイモン、クインシー・ジョーンズ、ウェイン・ショーター、ハービー・ハンコック、エスペランサ・スポルディングら世界のトップアーティストたち、さらには映画監督スパイク・リーもその一人である。彼らは映画の解説者ではない。それぞれがミルトンとの記憶を語り、自らが受け取った感動や驚きを、自身の言葉で伝えていく。57人の証言が積み重なることで浮かび上がるのは、一人の伝説を称える肖像ではなく、一つの歌声がいかに広く、深く、人々の心に届いてきたのかという軌跡である。彼らの言葉は、まるで遠くまで届いたこだまが再び返ってくるように、ミルトンの音楽が世界に残してきた響きを観客へと伝えている。

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