上映予定の映画



ダコタ・ジョンソン × ショーン・ペン
真夜中のタクシー、ワンシチュエーション劇の珠玉作


『ミスティック・リバー』(03)『ミルク』(08)で2度もオスカーに輝き、世界三大映画祭のヴェネチア、カンヌ、ベルリンで主演男優賞を受賞した名優ショーン・ペン。そして、『フィフティ・シェイズ』シリーズで注目され、現在ではインディペンデント作品からマーベル作品『マダム・ウェブ』(24)とジャンルにとらわれない活躍を見せるダコタ・ジョンソン。元々友人である二人がW主演を果たしたのは、なんと完全二人芝居。酸いも甘いも経験した大人たちへ贈る珠玉の一作だ。

2023年製作/100分/G/アメリカ
原題または英題:Daddio
配給:東京テアトル


あらすじ



夜のニューヨーク。ジョン・F・ケネディ空港から一人の女性がタクシーに乗り込んだ。シニカルなジョークで車内を和ます運転手と女性はなぜだか波長が合い、会話が弾む。聞けば運転手は二度の結婚を経験し、幸せも失敗も経てきた。一方プログラマーとしてキャリアを築いてきた女性だが、恋人が既婚者であることを運転手に容易に見抜かれてしまう。もう二度と会うことのない関係だからこそ、お互いの本音を打ち明けていく二人。他愛のないはずだった会話はやがて予想もしなかった内容へ発展し、女性は誰にも打ち明けられなかった秘密を告白し始める。




解説


もう二度と会うことのない二人だから語れる、“秘密と本音”


ショーン・ペンとダコタ・ジョンソンW主演の完全二人芝居、酸いも甘いも経験した大人たちへ贈る珠玉の一作。本作で初監督を務めた劇作家クリスティ・ホールが執筆した舞台脚本が、The Black List(脚本家専門サイト)のTOP3に選出され注目を浴び、ダコタが主演と製作を熱望。『ミルク』以降の15年間、映画出演に消極的だったというショーンも「初めて映画を見た時のような感動を覚えた」と絶賛し出演を即決。さらにアカデミー賞ノミネート常連の撮影監督とプロデューサーら実力派スタッフが集結し、小さな出会いが人生に変化をもたらす奇跡の物語を完成させた。


ダコタ・ジョンソン/Dakota Johnson


1989年、アメリカ、テキサス州生まれ。英国アカデミー賞(BAFTA)ノミネート、その他受賞歴もある女優兼プロデューサー。E・L・ジェイムズの世界的人気小説「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」の映画化で主演に抜擢されスターの地位を確立。主な出演作品にはデヴィッド・フィンチャー監督『ソーシャル・ネットワーク』、スコット・クーパー監督『ブラック・スキャンダル』、ルカ・グァダニーノ監督『サスペリア』、ガブリエラ・カウパースウェイト監督『Our Friend /アワーフレンド』、マギー・ギレンホール監督『ロスト・ドーター』、S・J・クラークソン監督『マダム・ウェブ』など。2019年に、プロデュース・パートナーのロー・ドネリーとともに、TeaTime Picturesを立ち上げ、すでに多くの注目を集めている。本作『ドライブ・イン・マンハッタン』が同社製作の最新作となる。


ショーン・ペン/Sean Penn


1960年、アメリカ、カリフォルニア州生まれ。これまでに2度オスカーに輝き、世界三大映画祭(ヴェネチア、カンヌ、ベルリン)の主演男優賞の全ての受賞経験を持つ。俳優としては、アカデミー賞®主演男優賞に5度ノミネートされており、クリント・イーストウッド監督『ミスティック・リバー』で初の同賞受賞、ガス・ヴァン・サント監督『ミルク』で2度目のアカデミー賞®主演男優賞に輝いた。そのほかに『デッドマン・ウォーキング』、『ギター弾きの恋』、『I am Sam アイ・アム・サム』で同賞の主演男優賞にノミネートされた。その他の主な作品には、ブライアン・デ・パルマ監督『カリートの道』、デヴィッド・フィンチャー監督『ゲーム』、エイミー・ヘッカーリング監督、キャメロン・クロウ脚本の代表作である『初体験/リッジモント・ハイ』など。1991年に、脚本と製作も務めた『インディアン・ランナー』で監督デビューを果たし、監督としても定評がある。『イントゥ・ザ・ワイルド』は、2007年の映画ベスト10に多数ランクインしており、アカデミー賞®に2部門ノミネートされた。

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第79回ヴェネツィア国際映画祭 アウト・オブ・コンペティション部門出品作品(2022)


デンマークの映画監督ヨルゲン・レスとアンドレアス・コーフォードによる
世界的に有名なジャズ・ミュージシャンたちの人生とそのプロセスを探求する映画


デンマークの実験的ドキュメンタリー映画監督、ヨルゲン・レスとアンドレアス・コーフォードが、ジャズ・ギタリストのヤコブ・ブロを追って、彼と共演してきた世代や国籍を超えた音楽家たちの生き様と交流を描いた作品。“ただひたすらテープを回す”という伝統的なジャズの手法で撮影されたレコーディング風景や、ジャズ・プレーヤーたちの日常に加え、彼ら自身が演奏することの感覚や音楽の意味について語ったポートレートが記録されている。14年間にも及ぶ長い音楽探求の旅のなかで、まさしくジャズが生まれている現場を映し出している。

2022年製作/92分/G/デンマーク
原題または英題:Music for Black Pigeons
配給:ディスクユニオン


あらすじ



北米、ヨーロッパ、日本を通して、撮影クルーはデンマークの作曲家ヤコブ・ブロを過去14年間追い続け、世代や国境を超えた彼らの音楽的交流を目撃してきた。“ただひたすらテープを回す”という伝統的なジャズの手法で撮影された今作では、現代ジャズを代表する音楽家たちの親密で即興的な瞬間を捉えており、彼らの個性的で豊かなスタイルはもちろん、セッションの中で生まれる独特のエネルギーや仲間意識にも焦点を当てている。予測不可能なライブ・ジャムの合間には、参加者たち自身が演奏することの感覚や音楽の意味について語ったポートレートが挟まれ、ジャズ・ミュージシャンとして生きる彼らの人生とそのプロセスに迫っている。リー・コニッツやポール・モチアンなど、撮影中に惜しくもこの世を去ったミュージシャンたちの最後の演奏を記録しており、先駆的なミュージシャンであった彼らへの心からの敬意を表した作品となった。彼らの多彩で親密なプロセスは、後世へと受け継がれるレガシーとなっていく。




解説


ジャズの生まれる瞬間をとらえた音楽ドキュメンタリー


即興音楽といわれるジャズはどのようにして生まれているのか。現代ジャズを代表する名プレーヤーたちの交流を描き、その中で紡がれてきた、“ジャズが生まれる瞬間”をとらえた作品。ジャズとは?音楽とは?語られることのなかった彼らの生き様に立ち合い、心の内までをリアルに映し出す。マイルス・デイヴィスやビル・エヴァンスらとも共演してきた名サックス奏者のリー・コニッツやドラマーのポール・モチアンをはじめ、グラミー賞受賞ギタリストのビル・フリゼールや世界で活躍する日本人アーティストの高田みどりなど、名だたるジャズ・プレーヤーたちの、普段では絶対に見られない作曲の現場や日常を最も近い距離で捉えた、ジャズファンのみならず音楽を愛するすべての人々に贈る映画となっている。撮影は、北米、ヨーロッパ、日本にわたり、実際にECM作品としてリリースされている楽曲のレコーディング現場や、撮影中に惜しくも亡くなられた数々の名プレーヤーたちの最後のパフォーマンスが記録されている。


デンマークのドキュメンタリー映画監督
ヨルゲン・レス & アンドレアス・コーフォード


ヨルゲン・レス
デンマークの詩人、映画監督であり、実験的ドキュメンタリー映画の第一人者。
代表作にドキュメンタリー『地獄の日曜日』(1977)、シュールな短編『完全なる人間』(1968)。長編ドキュメンタリー『The Five Obstructions』(ラース・フォン・トリアーとの共同監督)は2003年にヴェネチアでプレミア上映され、デンマークのアカデミー賞外国語映画賞候補となった。

アンドレアス・コーフォード
デンマーク、コペンハーゲン生まれ。
2001年より、『The Lost Leonardo』、『Ballroom Dancer』、『The Arms Drop』、『At Home In The World』など、人間存在の普遍的な物語に焦点を当てたドキュメンタリー映画を監督。彼の作品は、IDFA、CPH:DOX、Full Frame、AFI Docs、Sheffield Doc Fest、Tribecaなど世界中の映画祭で上映され、数々の賞を受賞している。

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『オオカミの家』の鬼才コンビが放つ長編第二弾!


『オオカミの家』で世界的に注目を集めたチリの監督コンビ、クリストバル・レオン&ホアキン・コシーニャの長編第2作。主演俳優アントーニア・ギーセンやパペット姿のレオン&コシーニャ監督が実名で登場し、チリ現代史の暗部やナチスドイツをモチーフに、実写やコマ撮りなどさまざまな手法を駆使して描きだす。2024年のカンヌ国際映画祭の監督週間でお披露目され、その後、各地の映画祭で大きな話題をさらってきた。

2024年製作/71分/G/チリ
原題または英題:The Hyperboreans
配給:ザジフィルムズ


あらすじ



女優で臨床心理学者でもあるアントーニア(アント)・ギーセンは、謎の幻聴に悩まされる患者の訪問を受ける。彼の話を友人の映画監督レオン&コシーニャにすると、2人はその幻聴は実在したチリの外交官にして詩人、そしてヒトラーの信奉者でもあったミゲル・セラーノの言葉であることに気づき、これを元にアントの主演映画を撮ろうと提案する。2人とセラーノの人生を振り返る映画の撮影を始めるアントだったが、いつしか謎の階層に迷い込み、チリの政治家ハイメ・グスマンから、国を揺るがすほどの脅威が記録された映画フィルムを探す指令を受けとる。カギとなる名前は”メタルヘッド”。探索を始めるアントだったが、やがて絶対の危機が彼女を待ち受ける……!




解説


この人たちどうかしてる
『オオカミの家』より難しく、『オオカミの家』より面白い!
チリの鬼才アーティスト、レオン&コシーニャが放つ長編第二弾!


制作に5年を費やした『オオカミの家』の反動で、突如、実写映画に挑んだチリのアーティスト・デュオ、レオン&コシーニャの長編第2作。2024年のカンヌ国際映画祭の監督週間でお披露目され、その後、各地の映画祭で大きな話題をさらってきた。タイトルの『ハイパーボリア人』とはギリシア神話や H.P.ラヴクラフトらの創作による『クトゥルフ神話』に登場する架空の民族だが、この映画では、太古の昔に宇宙からやってきて地球を支配していた半神の巨人たちと説明され、チリという国との驚くべき関係も明らかにされる。実写、影絵、アニメ、人形、ゲーム、16mmフィルム……最初から最後まで何が飛び出すか分からないこの”闇鍋”映画は前作同様、美術館で人々に制作プロセスを見せながら撮影するスタイルで、画面に登場する背景や人形は多くの若者たちとのワークショップで作られたもの。そしてモチーフも再び、チリの現代史とそこに依然と横たわるナチス・ドイツの影……実在した親ナチ文化人や政治家を採り上げつつ、主演のアントーニア・ギーセンや監督のレオン&コシーニャが実名で登場し、現実と虚構、過去と現在の境界を見失わせる。

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同時上映:短編『名前のノート』



第48回オタワ国際アニメーション映画祭出品


第48回オタワ国際アニメーション映画祭出品。 ピノチェト軍事政権下で行方不明になった未成年者たちを追悼する重厚な「描き」アニメーション。映像、音響(合唱)ともに、こちらも若者たちとのワークショップによって生み出された。

2023年製作/8分/G/チリ
原題または英題:Cuaderno de Nombres
配給:ザジフィルムズ







第45回 ポルト国際映画祭 オリエントエクスプレス部門 最優秀作品賞受賞
第62回 ヒホン国際映画祭 ユース審査員最優秀長編映画賞受賞


CG⼀切なしの神秘的な⾃然の中で紡がれる伝承と解放の物語


『アルビノの木』『リング・ワンダリング』などで、国内のみならず海外映画祭でも受賞多数の異才、金子雅和監督の最新作。川や山といった圧倒的なロケーションと民俗学・美術等に裏打ちされた世界観により、現代人が忘れかけている自然への畏怖や人間の根源にある生命力を描き出す。

今回の舞台となるのは、⾼度経済成⻑期の始まった1958年。 無垢な少年の眼差しに映る、⾃然への畏怖と現代化への分岐点。少年が⽬撃する⾥の娘と⽊地屋の⻘年の関係性には、⽀配的な社会制度から解き放たれた世界へ向かおうともがく様が描写され、疲弊する現代⼈への原点回帰的なメッセージが秘められている。

2024年製作/108分/日本
配給:カルチュア・パブリッシャーズ


金子雅和監督来館! 5月17日(土)18日(日)



『光る川』の監督、金子 雅和(かねこ まさかず)さんに舞台挨拶をしていただけることが決定しました。
以下が舞台挨拶のスケジュールです。


17日(土)
3回目(16:30ー)上映後、4回目(19:30ー)上映後

18日(日)
1回目(10:30ー)上映後


経歴


1978年東京都出身。青山学院大学国際政治経済学部卒。
大学卒業後に映画美学校で瀬々敬久監督の指導を受けたのち、企業 VPや映画・テレビCM等の現場に携わりながら6本の短編映画を監督。
2016年、初長編監督作『アルビノの木』が第6回北京国際映画祭の新人監督部門で正式上映、テアトル新宿ほか全国で公開。海外映画祭で20受賞。
2021年、長編2作目となる『リング・ワンダリング』(出演:笠松将、 阿部純子、安田顕、片岡礼子、品川徹、田中要次、長谷川初範ほか) を完成。第37回ワルシャワ国際映画祭で世界初上映、エキュメニカル 賞スペシャル・メンションを授与され、第22回東京フィルメックスで国内初上映。アジア最大級の映画祭・第52回インド国際映画祭で最高賞の金孔雀賞を、アフリカ最古の映画祭・第43回ダーバン国際映画祭で最優秀脚本賞を受賞。台湾、シンガポールにて劇場公開、国内各地で1年以上にわたるロングラン上映となった。
同作の公開と並行して、新作長編企画『水虎』を進行中。そのパイロット版が松竹京都撮影所で制作され、第34回東京国際映画祭で世界初上映。文化庁主宰2021年度・日本映画海外展開強化事業の映画作家 3名に選ばれ、ユニジャパンの推薦で第72回ベルリン国際映画祭及びヨーロピアンフィルムマーケットに派遣される新進監督4名にも選出された。
『光る川』が長編3作目となる。


作品


監督
『AURA』(1998年/短編/8mmフィルム)
『ショウタロウの涙』(2000年/短編/16mmフィルム)
『すみれ人形』(2008年/映画美学校修了制作)
『鏡の娘』(2008年/短編 ※オムニバス映画『辺境幻想』の一編)
『こなごな』(2009年/短編 ※オムニバス映画『辺境幻想』の一編)
『失はれる物語』(2009年/短編 ※オムニバス映画『辺境幻想』の一編)
『It ends slowly in summer』(2010年/MV/音楽:Octopod ※オムニバス映画『辺境幻想』の一編)
『復元師』(2010年/短編 ※オムニバス映画『辺境幻想』の一編)
『逢瀬』(2013年/短編)
『水の足跡』(2013年/短編/製作:第2回きりゅう映画祭)
『アルビノの木』(2016年)
『リング・ワンダリング』(2021年)
『光る川』(2024年)

撮影
『Good Night Caffeine』(2015年/安達寛高監督/短編 ※オムニバス映画『ぼくたちは上手にゆっくりできない。』の一編)
『シライサン』(2020年/安達寛高監督/製作:松竹)


あらすじ



⼤きな川の上流、⼭間の集落で暮らす少年ユウチャ。⽗は林業に従事し、⺟は病に臥せっていて、⽼いた祖⺟と暮らしている。まだ⾃然豊かな⼟地ではあるが、森林伐採の影響もあるのか、家族は年々深刻化していく台⾵による洪⽔の被害に脅かされている。夏休みの終わり、集落に紙芝居屋がやってきて⼦どもたちを集める。その演⽬は、⼟地にずっと伝わる⾥の娘・お葉と⼭の⺠である⽊地屋の⻘年・朔の悲恋。叶わぬ想いに打ちひしがれたお葉は⼭奥の淵に⼊⽔、それからというもの彼⼥の涙が溢れかえるように数⼗年に⼀度、恐ろしい洪⽔が起きるという。紙芝居の物語との不思議なシンクロを体験したユウチャは、現実でも家族を脅かす洪⽔を防ぎ、さらには哀しみに囚われたままのお葉の魂を解放したいと願い、古くからの⾔い伝えに従って川をさかのぼり、⼭奥の淵へ向かう・・・




解説


国内外の映画祭で多数の受賞
世界で注⽬の⾦⼦雅和監督最新作!


『アルビノの⽊』『リング・ワンダリング』など国内のみならず海外映画祭でも多数受賞の異才・⾦⼦雅和監督の最新作。⾦⼦監督は、川や⼭といった圧倒的なロケーションと⺠俗学・美術等に裏打ちされた世界観により、現代⼈が忘れかけている⾃然への畏怖や⼈間の根源にある⽣命⼒を描き出す作⾵で知られている。初⻑編となった『アルビノの⽊』(2016)は9カ国の映画祭で20受賞、第2作『リング・ワンダリング』(2021)はインド国際映画祭で『あにいもうと』の今井正監督、『鉄道員(ぽっぽや)』の降旗康男監督に次いで⽇本⼈史上3⼈⽬となる最⾼賞(⾦孔雀賞)を受賞し、今、国内外から注⽬を集めている存在だ。 本作でもスペインで最も歴史ある映画祭のひとつであり、過去アキ・カウリスマキ、ツァイ・ミンリャン、ペドロ・コスタ、ホン・サンス、鈴⽊清順、塚本晋也、⼩栗康平、諏訪敦彦、濱⼝⻯介といった名だたる作家映画の数々を上映してきた第 62 回ヒホン国際映画祭のRetueyosコンペティション(⻑編1-3作⽬の監督作)で17歳〜25歳のユース審査員11名により選出される【ユース審査員最優秀⻑編映画賞】を受賞。「普遍的な感情を繊細かつ美しく描き、時間や距離を超えて物語に共感出来る作品に仕上げた」として⾼い評価を得た。


キャスト・スタッフに多彩な顔ぶれ


物語の根幹を⽀える⼥性・お葉を演じるのは NETFLIX『シティーハンター』くるみ役で注⽬を集めた華村あすか。お葉との悲恋の相⼿・朔にモデルとしてのみならず 2022 年 NHK 朝の連続テレビ⼩説「舞いあがれ︕」章兄ちゃん役などで俳優としても活躍の場を広げている葵揚。物語の眼差しとなる少年・ユウチャとお葉の弟・枝郎を⾦⼦監督の師である瀬々敬久監督の作品『春に散る』にも出演した⼦役の有⼭実俊が⼀⼈⼆役で演じている。また、⾜⽴智充、堀部圭亮、根岸季⾐、渡辺哲といったベテランから、⾦⼦作品に⽋かせない⼭⽥キヌヲ、そして『リング・ワンダリング』に続く出演であり、現在⽇本映画に引っ張りだこの俳優・安⽥顕まで、多彩な顔ぶれが揃った。

原作は岐⾩出⾝の作家・松⽥悠⼋の「⻑良川 スタンドバイミー⼀九五〇」。⾦⼦⾃⾝⻑編映画としては初めての原作ものとなったが、⻑良川流域の⼟地・⺠話・伝承からインスピレーションを受け、物語を⼤きくふくらませていった。撮影は 2023 年 9⽉、全て岐⾩県内で⾏われた。いつも凄みのあるロケーションで⾒るものを圧倒する⾦⼦作品、それは監督⾃⾝が何度も⾜を運んで探し出すもので、今回もそうしたロケハンが数⼗回にわたり繰り返された。深く引き込まれそうな⽔辺、近寄りがたさすら感じさせる洞窟や滝、悠久の時を刻む⼭々の情景など、CG ⼀切なしの神秘的な⾃然が物語を彩る⼤きな要素となっている。そんな作品世界に寄り添う⾳楽は、細⽥守監督作品などを⼿掛けてきた⾳楽家・⾼⽊正勝が書き下ろし、繊細に演奏している。

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