上映した映画



第34回東京国際映画祭「アジアの未来部門」正式出品


忘れたい過去と隠したい今が交差する


強風吹き荒れるある日、横浜郊外のとある団地のベランダから鉢植えのパンジーが落ち、通りがかりの住民に直撃し死亡する事故が起こった。
本当に事故なのか、それとも事件なのか、ベランダから鉢植えが落ちた住民への視線、隣に住む認知症の父に疑念を持つ息子、亡くなった住人の家族、それぞれが出会い、そして真実が明らかになったとき・・・。

「ケンとカズ」のカトウシンスケが主演を務め、吉行和子、高橋長英が共演。
2021年に30周年を迎えた2スクリーンの老舗の映画館である、横浜シネマ・ジャック&ベティの企画作品としてつくられた本作は、横浜のとある団地を舞台に、これが長編2作目となる横浜出身の奥田裕介監督がメガホンをとった。

2021年製作/115分/G/日本
配給:GACHINKO Film


奥田裕介監督来館! 2月3日(土)4日(日)



「誰かの花」の監督、奥田裕介(おくだゆうすけ)さんに舞台挨拶をしていただけることが決定しました。
以下が舞台挨拶のスケジュールです。


3日(土)
3回目(16:30ー)上映後、4回目(19:30ー)上映後

4日(日)
1回目(10:30ー)上映後


主催:シネマポスト、一般社団法人コミュニティシネマセンター
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(次代の文化を創造する新進芸術家育成事業))
独立行政法人日本芸術文化振興会




経歴


1986年生、 神奈川県出身。
日本映画学校(現・日本映画大学) で映画制作を学ぶ。 映画やドラマの現場で演出部や制作部を経験。
ドキュメンタリー映画の構成、 ミュージックビデオの脚本・監督、 舞台でも脚本提供や作・演出など多岐にわたり活動。本作が劇場公開作品第二作目となる。


作品


映画
世界を変えなかった不確かな罪(2017年)–監督・脚本・編集
誰かの花(2021年)–監督・脚本


あらすじ



鉄工所で働く孝秋は、薄れゆく記憶の中で徘徊する父・忠義とそんな父に振り回される母・マチのことが気がかりで、実家の団地を訪れる。しかし忠義は、数年前に死んだ孝秋の兄と区別がつかないのか、彼を見てもただぼんやりと頷くだけであった。強風吹き荒れるある日、事故が起こる。団地のベランダから落ちた植木鉢が住民に直撃し、救急車やパトカーが駆けつける騒動となったのだ。父の安否を心配して慌てた孝秋であったが、忠義は何事もなかったかのように自宅にいた。だがベランダの窓は開き、忠義の手袋には土が…。一転して父への疑いを募らせていく孝秋。「誰かの花」をめぐり繰り広げられる偽りと真実の数々。それらが亡き兄の記憶と交差した時、孝秋が見つけたひとつの〈答え〉とは。




解説


誰かの想いと、悲劇と救い


強風吹き荒れるある日、団地のベランダから落ちた植木鉢が住民に直撃し死亡する。これは事件なのか事故なのか、家族や周囲の者たちの疑念と葛藤が渦巻いていく。サスペンス調で展開しながら、被害者と加害者の両者の心情を丁寧に描いたヒューマンドラマとなっている本作は、横浜出身奥田裕介監督の「世界を変えなかった不確かな罪」(2017)以来となる長篇第2作目となり、横浜黄金町の老舗の映画館、横浜シネマ・ジャック&ベティの30周年企画としてつくられた。

横浜シネマ・ジャック&ベティは横浜黄金町で30年営業を続ける2スクリーンの老舗の映画館であり、映画愛あふれるセレクトによる作品上映は地元のみならず県外にも多くのファンを持つ。そして映画界の重鎮の映画監督・俳優は元より若手映画監督からも愛されている映画館だ。

キャストはカトウシンスケ(「ケンとカズ」小路紘史監督)をはじめ、吉行和子(「東京家族」山田洋次監督)、高橋長英(「それでもボクはやってない」周防正行監督)の他、和田光沙、テイ龍進、篠原篤など実力派俳優、若手俳優・村上穂乃佳、横浜に縁の深い大石吾朗、渡辺梓、寉岡萌希、堀春菜、笠松七海らがジャック&ベティ30周年映画に集結した。本格的な映画出演がはじめての子役・太田琉星は素晴らしい演技力をみせている。

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